不感症で悩んでいる女性はたくさんいらっしゃいます。原因は自身にある方や男性側にある方など人によってさまざまです。
男性側に原因がある場合は、リラックスできるムードを作ったり、スキンシップの時間を増やしたり相手と相談しながら対策が講じられます。しかし、自分に問題があるとなると、案外原因がわかりにくいものです。
そこで、この記事では不感症を招く大きな原因の1つであるホルモンバランスの乱れについて解説していきます。また、改善するためのよい方法も紹介します。
ホルモンバランスが崩れると不感症になる
ホルモンバランスの乱れはさまざまな身体の不調を引き起こす原因になり、不感症にもさせてしまうのです。ホルモンバランスが乱れると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少します。エストロゲンとは、女性らしい身体を作っていくのに欠かせないホルモンで、性的な感覚を敏感にさせたり、膣を潤したりする作用も持っています。そのため、ホルモンバランスが乱れてエストロゲンの分泌が減少すると、感じにくくなって不感症になってしまうのです。
また、エストロゲンの分泌が減ると性交への欲求も失われていくので、不感症が悪化する悪循環になってしまいます。更年期に閉経すると女性は急激にエストロゲンの分泌が減少してホルモンバランスが乱れてしまう方がいらっしゃいます。しかし、20～30代の方でホルモンバランスが乱れて不感症になってしまう方は、原因をしっかりと把握して改善していくことが必要です。
ホルモンバランスを乱す原因
ストレス
ストレスはホルモンバランスを乱す大きな原因です。現代はストレス社会で過度にストレスを抱えることで、ホルモンバランスを乱して不感症を引き起こしている方がたくさんいらっしゃいます。
人間関係や仕事の不安、不規則な生活によってストレスが溜まると、自律神経が乱れます。自律神経とは、意思とは関係なく内臓や血管などをコントロールする神経のことです。緊張しているときに活発化する交感神経とリラックス時に優勢となる副交感神経の2つをうまく切り替えることで、身体の状態を保っています。しかし、ストレスで自律神経が乱れると身体を正常な状態に保つことができず、ホルモンの分泌にも悪影響を与えるようになるのです。その結果、エストロゲンの分泌量が減って、不感症に陥りやすくなるのです。
無理なダイエット
女性にはエストロゲンとプロゲステロンの2つのホルモンがあり、バランスよく分泌されることで身体の調子が保たれています。しかし、無理なダイエットをするとこのバランスが崩れて、不感症を招くことがあるのです。
女性の身体は皮下脂肪がつくことで妊娠や出産によるダメージに耐えるようになっています。しかし、無理なダイエットをして急激に体重を減らしてしまうと、身体は自身の命を守るために無月経にとなるのです。月経によってエストロゲンとプロゲステロンの分泌のバランスが保たれていますが、無月経になることでこのバランスが崩れます。その結果、ホルモンバランスが崩れて、不感症になってしまうのです。
無理なダイエットは不感症だけでなく、妊娠がしにくくなったり、免疫が落ちて病気がちになったりさまざまな病気の要因になります。無理なダイエットを続けている方は、いったん控えることをおすすめします。
加齢
女性のホルモンバランスが最も乱れやすい時期は更年期です。更年期は閉経によってエストロゲンの分泌が急激に低下するので、ホルモンバランスが乱れて不感症を引き起こしやすくなるのです。
更年期とは40代後半から50代後半に起こる閉経の前後5年の計10年をいいます。通常、脳によってエストロゲンの分泌の指令が卵巣に送られてエストロゲンは分泌されます。しかし、加齢によって卵巣の機能が低下してくると、脳から指令がきてもエストロゲンの分泌ができなくなるのです。すると、ホルモンバランスが崩れて不感症を引き起こしやすくなるのです。
ホルモンバランスを整えるおすすめ方法
不感症の原因であるホルモンバランスの乱れは、ちょっとした習慣で改善させられます。ここでは、ホルモンバランスを整える簡単な方法を紹介します。これを実践することで不感症を改善させられるので、参考にしてみてください。
大豆を食べてみるとよい
不感症の原因であるホルモンバランスの乱れは、主にエストロゲンの分泌が減少することで引き起こされています。そこで、足りていないエストロゲンを補うために、大豆イソフラボンを摂取するのが有効です。イソフラボンはエストロゲンと似た構造をしていて、摂取することでエストロゲンのサポートをしてくれます。その結果、エストロゲンの分泌が減少してホルモンバランスが乱れていても、その影響を軽減してくれるのです。ストレスや更年期などどのような状況でも有効ですので、不感症が気になる方は積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。
軽めの運動を取り入れる
ホルモンバランスを整えるのには、軽めの運動が有効です。軽い運動をすると血行がよくなったり、ストレスが解消されたりして自律神経の乱れが整えられるのです。自律神経の乱れはホルモンバランスに影響を与えているので、自律神経が整うことでホルモンバランスもよくなります。また、軽い運動によって身体が温まると、血行がよくなって膣が湿りやすくなります。膣が湿りやすくなると性器の感度も高まるので、不感症にも有効です。